田舎暮らし in 熊野

田舎暮らしの日常、旅行、グルメ、読書について書いています。

2019-02-01から1ヶ月間の記事一覧

人はなぜ熊野古道を歩くのか

「なぜ山に登るのか。そこに山があるからだ」 人口に膾炙する、イギリスの伝説的登山家、ジョージ・マロリーの言葉ですね。命を懸けて挑戦するロマンの対象として山がそこにあるから、登るのだ、という意味かと思います。 熊野古道中辺路の大雲取越の写真で…

日本最古の湯、湯の峰温泉の驚くべき効能

熊野本宮大社から車で10分ほど行ったところに、知る人ぞ知る名湯、湯の峰温泉があります。約1800年もの歴史を持つ日本最古の温泉であると同時に世界で唯一、世界遺産に登録されている温泉でもあります。そして、驚くべき効能を誇る温泉でもあります。辺りに…

衰退する地方を救う 学生の力!

「魚を使ったスイーツを作ってみてはどうか」 「(サバを見て)サンマだ!」 学生たちの一言です。 先日、熊野の地域おこしに協力してくれている学生ボランティア団体の学生たちが魚市場を見学にいらっしゃっいました。市場、加工場の案内、日本の漁業、熊野…

スティーブ・ジョブズの美学 「シンプルであること」

「シンプルであることが最も洗練されていることだ-Simplicity is the ultimate sophistication-」 スティーブ・ジョブズはこう述べていました。 スティーブ・ジョブズ 言わずと知れたアップルの創業者でiPhoneを世に送り出したビジネス界のカリスマですね。2…

本マグロをたらふく食べられる日は近い 「人口培養魚肉」を工場生産!

工場の人口容器の中で魚体を必要とせず、魚肉を細胞培養生産する技術の開発が進んでいるようです。一部成功しているとのことです。鶏肉などの人口培養肉の開発が進んでいることは知っていましたが、魚に関しても開発が進んでいることは知りませんでした。こ…

あなたは「いる」派?「ある」派?〜中上健次の方言論を読み解く〜

私は世界と共にいる。 私は世界と共にある。 「いる」と「ある」 同じように思えますが、全く違う世界観を表しているように思えます。 私は世界と共にいる。 世界より先に自分がいて、自らの意思で世界の中に入っているようなイメージでしょうか。自己決定論…

魚食をめぐるユダヤ教のタブー

今回は日本の田舎を離れて、世界の魚食事情とそこから見える多文化社会の実情を書いてみます。 日本人は魚介類が大好きですよね。一人当たりの魚介類消費量は世界6位です。現代日本において大きな社会規範として魚介類食のタブーは存在しないですね。(地域…

平家物語と熊野 〜海の彼方を夢みて〜

「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」 日本古典文学史上に残る一大叙事詩、平家物語の冒頭です。学校で習ってご存知の方も多いかと思います。実は平家物語と熊野は関係が深いのです。平家物語は熊野信仰が最も盛んであった中世に描かれたということもあ…

岡本太郎の愛した「何もないこと」

「芸術は爆発だ!」 岡本太郎というとこの言葉を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。変わったおじさんのような印象でしょうか。岡本太郎は、大阪万博の太陽の塔を作った芸術家です。超一流の芸術家であるだけではなく、数々の著作も残した文筆家であ…

地方を変える 「境界人」

地方を変えるのは、「よそ者、若者、ばか者」だという話を最近よく聞きます。面白いネーミングだとはおもいます。しがらみのないよそ者、既成概念に囚われない若者、奇抜なアイデアを持ったばか者が行き詰まった地方を変える、ということかと思います。ただ…

地方創生を阻む内部の壁とは

言うまでもなく地方は人口減少が進み、疲弊しています。ではなぜこのような事態になる前に地方自身の手で内部改革を行い、事態の悪化を防ぐことが出来なかったのでしょうか。現象面だけを捉えて、因習にとらわれて変化しようとしない田舎が悪い、というよう…

スルメイカ 漁獲量激減で今や高級魚に

スルメイカというと安くて美味しい大衆魚の一つとして知られていますよね。香ばしい香りが食欲をそそるイカ焼きや、いかめし、酒の肴に最適なイカの塩辛などなど馴染みの料理が沢山ありますね。 そんなスルメイカの漁獲量が近年激減しており、今や高級魚にな…

漁業者に見る 織田信長的なる生き方

「漁業者に見る織田信長的なる生き方」 突飛な題名に思われたでしょう。実は漁業者の生き方は、織田信長のそれに似ています。具体的に述べますと、不確実な未来に対して、尻込みせず自らを投げ込んでいく生き方です。漁業は海という自然を相手にしており、非…