田舎暮らし in 熊野

田舎暮らしの日常、旅行、グルメ、読書について書いています。

2018-01-01から1年間の記事一覧

田舎暮らしは悲惨か

田舎は悲惨ではなく、現代文明の行き詰まりを克服する可能性を秘めた豊穣の地です。 現在、メディアを中心に地方、田舎に対して論じられている言説では、主に地方は人口減少で疲弊し、衰退している悲惨な場所とされています。都会、田舎暮らしの双方を経験し…

日本最古の神社『花窟神社』を訪れて

三重県熊野市にある日本最古の神社といわれている花窟神社(はなのいわやじんじゃ)を訪れました。 世界遺産でもあります。 日本書紀に国生みの神であるイザナミが眠る場所であるとの記述があり、アマテラスオオミカミを祀る伊勢神宮やオオクニヌシを祀る出…

映画『萌の朱雀』の舞台を訪ねて

「恋しい人を 想ひながら 幾千年も前の 人たちも この山を見つめて いたのだろうか」 映画の舞台になった山の上の家の庭に河瀬直美監督の揮毫が彫られた石碑が佇んでいました。 『萌の朱雀』は奈良県西吉野の山深い過疎地を舞台に、徐々に離散していく家族の…

地方再生を阻む壁 〜保守と革新〜

都会から田舎に引っ越して、日々地域おこし活動に携わる中で感じる地方再生を阻む壁について書きます。何回かに分けて書いていきます。初回は田舎の保守性と都会の革新性についてです。 まず最初に保守とは何かを考えていきます。保守という言葉は現代におい…

【三重弁 実用例】地域ごとの差異

できやんやん! 典型的な三重弁として有名ですね。標準語だと、できないじゃん!という意味です。三重弁において、やん、は否定と強意の意味があります。やん、が特に有名な三重弁ですが、北部地域と南部地域では結構違いがあるんですよ。 私は三重県北部地…

「未利用魚」活用の実態

最近、話題になっています未利用魚について書いてみます。まずは未利用魚の定義から始めます。未利用魚と呼ばれる魚には主に三つの分類があります。一つ目は文字通り全く利用されず廃棄されてしまう魚、二つ目は漁師や地元民の間でのみ消費されて全国流通し…

停電の夜に天井を見上げて思ったこと

停電の夜に、テーブルの上のキャンドルの灯りを囲みながら、すれ違いがちな夫婦がお互いの想いを語り合う。アメリカの女流作家の「停電の夜に」という短編小説を思い出しました。哀しくも洒脱な雰囲気のある文章です。 昨晩、台風の影響で私の住む町は10時間…

熊野大花火大会と先祖供養

一昨日に開催されました熊野大花火大会を観覧しました。熊野大花火大会は熊野市の人口の約10倍にあたる17万人もの人々が来場する一大イベントです。はじめての観覧で楽しみにしておりました。噂に違わず、大迫力の花火でした。全面は約30キロ延々と続く海岸…

人口減少社会の未来

田舎に住んでいると人口減少社会が到来しているとの実感を強く持ちます。私の移住した漁村は、漁業が主要産業で人口250人程の大半が高齢者です。 人口減少社会の切実な危機感から、内田樹氏が編集した『人口減少社会の未来学』を読了しました。平川克美氏の…

幻想の南の島々

南の島というと皆さん、何を思い浮かべますでしょうか。エメラルドグリーンの美しい海、トロピカルフルーツの甘い香り、寄せては返す潮騒の響き、のんびりした暮らしなど、ある種の甘美な幻想に彩られた異国情緒のようなものではないでしょうか。 本日、岡谷…

漁村で食べる新鮮な魚介類

私の住む漁村は、熊野における沿岸漁業の拠点になっており、新鮮な魚介類を食すことができます。 近所の方からおすそ分けで頂く場合もありますし、近くのスーパーでも水揚げ当日の新鮮な魚介類が売られています。都市部のスーパーで売られているものは大抵、…

田舎の人間関係

田舎の人間関係は助け合いが基本になります。具体的には、食べ物のおすそ分けであったり、草刈りの共同作業などです。都会であれば物品やサービスを金銭を介して売買する貨幣経済が主流かと思います。田舎の場合には金銭を介さずに、物事を贈り合う、贈与経…

田舎暮らしのリスク、都会暮らしのリスク

今回は田舎暮らしのメリット、デメリットをリスクという観点から書いてみたいと思います。リスクというのは災害に遭う可能性のことです。 災害というと何を思い起こしますでしょうか。おそらく多くの日本人にとっては天災かと思います。地震、噴火、台風等々…

都会から田舎に移住して思うこと

ブログを初めて書きますkumanonchuです。簡単に自己紹介いたします。私は18歳まで地方の中規模都市で暮らした後、進学、就職のため東京に7年間居住しました。その後、転勤で名古屋に8年間住みました。そして去年の冬に三重県熊野市のとある漁村に移住して地…