田舎暮らし in 熊野

田舎暮らしの日常、旅行、グルメ、読書について書いています。

都市の興亡 〜明日香村と香港を繋ぐもの〜

本日は奈良の明日香村を訪れました。

今から1300年ほど前の飛鳥時代に日本の都だった場所です。日本最古のお寺、飛鳥寺石舞台古墳などが有名で日本史の授業にも出てきますね。

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甘樫丘から見た明日香村です。

かつて日本の中心として栄えた都、今では、のどかな田園風景が広がる田舎です。

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飛鳥寺の飛鳥大仏です。日本最古の仏像と言われています。火事にあいながらも原型はかつての姿をとどめているそうです。出来た時には、三体の仏像が並び、黄金色に輝いていたそうです。

 

この地はかつて、日本の中心として栄えていたのですね。ありし日の繁栄の姿を思い浮かべてみました。多くの人々で賑わう大通り、活気に満ちた市場

今や昔の物語

 

6年前に訪れた香港での出来事をふと思い出しました。香港島に立ち並ぶ摩天楼を対岸の九龍半島から眺めていた時です。突如、激しい雨が降り出し、停電しました。眩いまでの光を放っていた摩天楼の光が落ち、突如として暗闇に包まれました。イギリスの植民地となる前の香港は、静かな漁村だったそうです。150年ほど前の話です。暗闇に包まれた香港の摩天楼を見ながら、かつての寂れた漁村の姿を幻視しました。

 

かつて日本の中心として栄えた明日香村は、今や、のどかな田舎になりました。かつては寒村であった香港は、今では世界に冠たる大都市として繁栄を謳歌しています。無常を感じます。

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甘樫丘の丘に志貴皇子の万葉歌碑がありました。

かつて都があった明日香を偲びながら詠んだ歌と言われています。

 

采女の 袖吹き返す 明日香風 都を遠み いたづらに吹く(采女(宮廷に仕える女性)の袖を揺らす明日香の風よ 都は遠くになってしまった 今や空しく風が吹いている)