田舎暮らし in 熊野

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スコッチ・ウィスキーが由緒ある伝統にサヨウナラ!

ハイボールなどでウィスキーを飲む方が増えていますよね。スコッチ・ウィスキーは、世界で最も飲まれているウィスキーです。イギリスの法律でスコッチ・ウィスキーの定義がなされています。主要な点を述べます。スコットランドの蒸留所で水と発芽した大麦から蒸留されたもので、スコットランドで3年間以上、オーク樽の中で熟成させたもの、となります。

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代表的なスコッチ・ウィスキーの銘柄である、シーバスリーガルです。村上春樹の小説『ノルウェイの森』の中で、主人公と友人が、焼いたシシャモを食べながらシーバスリーガルをしこたま飲む場面を思い出しました。

今朝のウォールストリートジャーナル紙にスコッチ・ウィスキーの定義が緩和されるとの記事がありましたので紹介します。今まではスコッチ・ウィスキーの熟成に使われるオーク樽は、シェリー酒やコニャック(ブランデーの一種)、バーボン、ポルトワインの製造に使われたものを使用するという決まりがありました。今後は、テキーラ、焼酎、白酒などの製造に使ったオーク樽の使用も認められるようになるようです。

 

背景としては、スコッチ・ウィスキーの低迷があります。ウィスキーのマーケット自体は世界的に拡大していますが、スコッチのウィスキー市場におけるシェアは、2008年は約59%、昨年度は約47%まで低下しました。大手スコッチ製造業者が業界の低迷を打破するために、新たな樽を使った新商品を開発したいとのことでロビー活動を行い、得た結果のようです。

 

私はスコッチの定義の緩和には反対です。私はシェリー樽で熟成させたシングルモルトウィスキーが大好きです。具体的な銘柄ですと、マッカラン、グレンドロナック、ベンリアック辺りです。どのような樽を使っても、このような芳醇な味わいが出るとは思えませんし、コストを下げたい、話題性を持たせて短期的に売り上げを伸ばしたいという大手メーカーの都合が露骨に出ていてなんか嫌な感じです。